6月11日日曜日、小雨の中、総勢26名で恒例のワッソ歴史探訪に出かけました。私たちは猪熊兼勝先生の貴重な解説を聞きながら、古代の足跡を辿りました。

まず最初に訪れたのは飛鳥寺(法興寺)です。猪熊先生は、この寺が蘇我馬子によって開基されたという歴史的な背景について詳しく説明してくださいました。飛鳥寺は蘇我氏の氏寺であり、その後の法興寺の前身となりました。重要文化財で「飛鳥大仏」として親しまれている銅造釈迦如来坐像に参加者のみなさんも魅了されていました。

昼食は飛鳥寺研修会館修徳坊でとりました。食事の間、猪熊先生が古代の歴史や文化について興味深いエピソードを披露してくださいました。参加者同士も交流を深めながら、歴史の魅力に浸ることができました。

次に訪れたのは奈良県立万葉文化館です。猪熊先生は発掘当時のエピソードなどを交えて、古代文化に関する解説を行いました。特別展示室では、飛鳥池工房遺跡の発掘成果が展示され、国内最古の「富本銭」についての解説も行われ、私たちは古代の詩情に思いを馳せました。

その後、私たちは酒船石へと向かいました。猪熊先生はこの神秘的な石造物について、江戸時代から現代までの様々な説を解説してくださいました。酒造りや薬の製造に関連しているのか、まだ解明されていない謎が残る酒船石のミステリーを楽しみました。

飛鳥板葺宮では、当時の豪華絢爛な宮殿として、天皇の居所や政治の中枢となっていたと考えられており、その建築様式から壮大で美しい当時の姿を思い描きました。

最後に訪れた川原寺では、伽藍配置が一塔二金堂式の特異なものであったことなど、詳細に解説していただき、古代の風景と歴史的な遺跡を目に焼き付けました。

あいにくの天候でしたが、大雨に見舞われることもなく、参加者全員にとって貴重な体験となりました。猪熊先生の解説によって、古代の息吹と物語が蘇りました。

ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。